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Vol.1会社員が起業できない本当の理由──25歳から30歳の壁を越えるヒント

更新日:8月30日

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「このまま会社員を続けていいのだろうか」「起業や副業に興味はあるけれど、不安で動けない」そんな悩みを抱える25歳から30歳の会社員に向けて、キャリアの“地図”を描くヒントを届ける連載です。

本シリーズでは、キャリア迷子になりがちな20代後半が直面する課題を整理し、少しずつ前に進むための考え方や行動のヒントを紹介していきます。


会社員が起業できない本当の理由──25歳から30歳の壁を越えるヒント

「いずれは自分で何かを始めたい」「副業や起業にチャレンジしたい」そんな思いを胸に抱きながらも、なかなか一歩を踏み出せないまま日々の仕事に追われている──。これは、25歳から30歳の会社員にとって、とてもよくある姿です。


副業解禁、働き方改革、リモートワークの普及など、時代は「会社に縛られない働き方」を後押ししています。逆に言えば、日本の9割以上を占める中小零細企業の中には、従業員を自社の売上・利益だけで養える力が弱まってきたと考えることができます。

このような社会情勢の中、実際に行動に移せる人はごく一部。なぜ多くの人は「やりたい」、「やらざるを得ない」と思いながらも、前に進めないのでしょうか。

起業に踏み切れないのは「能力不足」ではない

多くの人は「自分にはまだスキルが足りないから」「資金がないから」と考えがちです。けれど実際に立ちはだかっているのは、スキルやお金ではありません。むしろ問題は 心の奥に潜む“見えない壁” です。

  • 正解を探す癖学校や会社で「間違えないこと」を重視してきたため、「失敗できない」という意識が強く根づいている。

  • 周囲の視線家族や同僚から「安定を捨てて大丈夫?」と言われることが怖く、挑戦をためらってしまう。

  • 全体像の不透明さ起業のゴールやステップが見えず、「何から手をつければいいのか」が分からない。

このような“心理的な壁”が、行動の足を引っ張ります。実際、起業に成功している人の多くも最初は「資金ゼロ」「知識不足」からスタートしています。違いはただひとつ──小さくても行動を起こしたかどうかです。



25歳から30歳は「キャリアの分岐点」


この年代には独特の背景があります。20代前半で社会人としての基礎を学び、ある程度の仕事はこなせるようになってきます。その一方で、周囲との比較や将来のキャリアを意識し始める時期でもあります。

  • 「このまま会社に残って不満は残りつつも現状を維持するか」

  • 「転職して環境を変えるべきか」

  • 「いっそ独立して自分で事業を始めるべきか」

選択肢が広がる分、迷いも深まります。特に、25歳〜30歳というのは「安定」と「挑戦」のはざまに立たされやすい年齢です。収入や生活は安定してきたけれど、人生全体を考えると「本当にこの道でいいのか?」という疑問が浮かびやすい。これがいわゆる“30歳の壁”の正体です。

壁を越えるための具体的なヒント

では、どうすればこの壁を越えられるのでしょうか。大切なのは「いきなり大きな一歩を踏み出さないこと」です。

多くの人が「起業=会社を辞めて一気に独立する」と考えますが、それが不安を大きくしてしまいます。実際には、小さな行動の積み重ねが最も効果的です。

1. 副業で「1円」を稼ぐ

妄想を現実に変える最初のステップは、とにかく小さくても「売上を立てる」ことです。メルカリで不用品を売る、スキルをクラウドソーシングで試す、知人に簡単なサービスを提供してみる、これも立派な事業(副業)です。──金額は関係ありません。「0→1」を体験することが、自信の源になります。

2. 自分の強みを棚卸しする

「自分には特別なスキルがない」と感じている人も多いですが、強みは往々にして自分では気づきにくいものです。 もし”今”の自分で思い浮かばなければ、”過去”の自分に目を向けてみましょう。学生時代に熱中したこと、趣味、得意だったこと、なぜかずっと続いたこと。過去に人から感謝されたことや、周囲に頼られることなんかがあったら、迷わず紙に書き出してみましょう。

案外身近なところに、また自分の内側に、事業の種が隠れているものです。

3. ゴールまでの“地図”を描く

起業が怖いのは「全体像が見えないから」です。ビジネスアイデアを思いついたら、収益化までの流れを簡単に図にしてみましょう。「誰に」「何を」「どう届けるか」を整理するだけでも霧は晴れていきます。

4. ”人に頼る”ということ

人から相談されればなんとなく答えがわかるのに、自分のこととなるとわからなくなるのは、よく聞く話です。事業を始めようとするときはまさにこの状態です。0から100まで自分だけで進める必要はありません。

「会社を辞める」はゴールではない

もし会社を辞めて事業を始める決断をする場合、「会社を辞める」ことが起業のゴールではないということです。「今の仕事が嫌だから起業したい」と思っても、その感情だけで動くと、結局また壁にぶつかります。大事なのは「辞めたい理由」ではなく、「やりたい未来」を軸にすること。起業は“逃げ場”ではなく、“選択肢を広げる手段”であることは決して忘れてはいけません。

まとめ:小さな行動が未来を変える

25歳から30歳の会社員が起業できないのは、スキルやお金が足りないからではありません。正解を探す癖や周囲の視線、未来の不透明さといった“見えない壁”が行動を止めているのです。 けれど、その壁は 「小さな行動」と「未来の地図づくり」 で乗り越えられます。

  • 副業でまず1円を稼ぐ

  • 自分の強みを棚卸しする

  • ゴールまでの地図を描く

これらを積み重ねれば、30歳の壁を超えて、新しいキャリアの可能性を切り拓けます。あなたにとっての“行き先”は、誰かが決めてくれるものではなく、自分で描いていくものです。 そして、その地図を一緒に描いていく存在があれば、不安は大きく減っていきます。もしかすると、あなたが探しているのは「答え」ではなく、「事業運営」というダンジョン攻略のための、「ダンジョンマップ」なのかもしれませんね。

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今回は「会社員が起業できない本当の理由」についてお話ししました。 25歳から30歳は、キャリアの分岐点であり、迷いが生まれやすい時期です。小さな一歩を積み重ねることで、必ず自分だけの地図が見えてきます。

次回は「妄想から1円を稼ぐまでのステップ 」をテーマに、さらに深掘りしていきます。ぜひフォローして、続きも読んでいただければ嬉しいです。


 
 
 

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石田優磨

同志社大学商学部卒

京都の会計事務所で約10年勤務したのちアンサーマップ事業を立ち上げ。

​「25歳から30歳の、悩む方々の地図作り」サービスの提供をスタート。

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